ユナイテッドコラボレーション第1回公演

The Dumb Waiter
ダム・ウェイター

記念すべきTUC結成第一回目公演は、イギリスの不条理劇作家ハロルド・ピンター原作の「ダム・ウェイター料理昇降機」です。
描かれた舞台は50年代のイギリス。ピンターは2005年のノーベル文学賞を受賞した大家です。
現代社会のコミュニケーションの欠落、先の見えない不安…
現代のメタファーとして作品を現代的に解釈、 演出しました。

  時代を超えて今なお上演され続けている作品には理由があります。それは、人間の本質を探しだす地図となり、また世界を映しだす鏡だからです。
人種・言語の枠をこえ世界中の人々に愛されている作品に挑戦することで、今を生きる私たちを表現していきたいと考えています(本文より)。

これは、後のTUCのコンセプトになっています。
娯楽性も大事ですが、 作品と真摯に向き合い、よく咀嚼し、作品に新しい解釈を加えていく、本作もかなり実験的なものになりました。

閉ざされた地下室で仕事の指令を待つ二人。
それぞれが別々の思いを胸に緊張した時間をすごす。
たわいのない会話をしながらも何かを伝えようとするがうまくいかない。
イライラがつのる。
衝突をくり返しながらもしだいに近づく二人。
ついに核心に迫ろうとした瞬間、

突然なにかが動きだす・・・。

登場人物のベンとガスは、殺し屋であり、二人は長年のパートナーです。本作での挑戦は、ガスを女性にしたこと。ここに「男と女」の関係性が生じます。女性を殺したシーンを再現するガスには本作とは違う意味が付け加えられています。
 稚拙な部分も多々あり、反応賛否両論頂きましたが、ここで得られたものは今日の作品の原動力となっています。それほどこの作品で得たものは大きかったと、今にして思います。

  ご来場下さいました皆様、ご協力下さいました皆様、沢山の御意見を頂きまして本当にありがとうございました。

P.S.きれいな写真を撮って下さいましたアトリエサノの佐野さん有り難うございます。
16:9さすが美しいです!

原作:ハロルド・ピンター
訳:喜志 哲雄
潤色:The United Collaboration
2006年12月9日(土),10日(日)
9日 15:00/19:00
10日 14:00/18:00
場所:CAI現代芸術研究所
北1西28 2−5

CAST

ベン・・二唐 俊幸

ガス・・高橋 千尋

STAFF
演出・・・甲斐 大輔
制作・・・斎藤 もと
製作・・・The United Collaboration
SPECIAL THANKS
劇団くれよん
長畑 仙太郎


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